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2020.09.24 

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【たたみの話】 身分で異なる「置き畳」の縁(へり)色模様 

平安時代になると、天皇の御所や貴族の邸宅は、「寝殿造り(しんでんづくり)」と呼ばれる建築様式になりました。寝殿造りの建物には部屋の間仕切りがなく、御簾(みす)や壁代(かべしろ)を垂らし、屏風(びょうぶ)・几帳(きちょう)を立てて仕切っていました。


また、床は白木の板の間で、座る場所には畳を置き、その上に茵(しとね)を敷き、簡単な設えの場合は板間に円座(わろうざ)を敷きました。




また、身分の違いによって、畳の大きさと厚みが異なり、正面に付ける縁の色模様も違ったのです。


奈良時代の畳より芯材の厚みを増すために、稲藁を束にして蓆(むしろ)と綴じ合せ、厚みを加えています。


●厚みについては、


 天皇の畳は10㎝以上の畳を、


 続く貴族は7㎝の厚みに。


 以下のものは、5㎜程度の茣蓙でした


●大きさについては,


 1位は 6尺×4尺、


 2位は 5尺×4尺


 3位は 4,6尺×4尺 などです。


●縁については、


 繧 繝 縁・・・帝王・院・神仏前の半畳のみ


 高麗白大紋・・・親王・大臣・将軍


 高麗白小紋・・・公卿・三位以上 僧中・僧正


 紫   縁・・・四位・五位


 黄   縁・・・六位以下の侍・諸寺・諸社・三網


これらの約束事は、朝廷や武家の社会で儀式や作法の定法として「有職故実(ゆうそくこじつ)」というルールが決められ、格式ある場所にあっては、今の時代に於いても尊重されています。この定法に基づいて造られた畳を「有職畳(ゆうそくたたみ)」と呼びます。下の写真はそれらの畳に使われる有職紋の錦(にしき)と畳縁(たたみべり)です。上から2枚が繧繝錦(うんげんにしき)、続いて5枚が大和錦(やまとにしき)、下の3枚が高麗紋縁(こうらいもんべり)の大紋・中紋・小紋です。




 

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